2019年04月29日

「春 生き生き」

4月26日夜から雪が降ってきて、夜、車に雪が積もりました。この時期に積雪とは今までにない経験です。野鳥の会の27日に予定されていた地球岬の探鳥会は翌日に順延としました。28日は嘘のような快晴で、対岸の駒ケ岳は半分くらい真っ白になって青い内浦湾に浮き上がっていました。それまで順調に進んでいた春が少し足踏みをしましたが、春は確実にやってきて、草花は例年より早い開花となっています。

2019−4−29善光寺

エゾヤマザクラ 善光寺4.29

4月29日有珠善光寺のエゾヤマザクラは2,3本満開状態となっていました。カタクリはもう花が萎れてきていました。

今シーズン冬、カラ類など小鳥は非常に少ない状態が続いていました。春になってもその状態はさほど変わりはありませんが、夏鳥(繁殖のためにやってくる鳥)は時を違わずやってきています。ヒバリ、モズ、コチドリ、ノビタキ、アオジ、オオジュリン、カワラヒワ、ウグイス、ツバメ、アカハラ、オオルリ、キビタキなどが4月中にすでにやってきています。

2019-4-8長流川・コチドリ (5) - コピー

コチドリ 長流川4.8

2019-4-20長流川・アオジ

アオジ長流川 地球岬探鳥会

abc2019-4-28地球岬・オオルリ (3)

オオルリ地球岬4.28

2019-4-21記念館・シロハラ (2) - コピー

シロハラ 開拓記念館 4.21

2019-4-14伊達西浜・シマアジ (2) - コピー

シマアジ西浜4.14

シベリアへ向かう鳥たちも立ち寄っています。4月21日伊達記念館の公園でシロハラに出会いました。北海道では通過するだけの鳥ですので初めて写真に撮りました。4月28日に、長流川でシベリアへ渡る今シーズン初めてのソリハシシギ2羽が観察されました。5月上旬から中旬にかけて様々なシギチドリが伊達に立ちよりさらにシベリアに向けて北上していきます。毎年繰り返される光景ですが、生きものたちの活発な動きが、私たちの心をうきうきさせてくれます。命の風を感じます。

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シマエナガ 伊達西浜4.27

2019-4-20長流川・ヒレンジャク - コピー

ヒレンジャク長流川4.20

いい季節です。5月たくさんの野外観察行事がありますので、命の風をたくさん感じてほしいと思います。

2019-4-28地球岬探鳥会・カタクリ (3)

カタクリ地球岬 4.28

2019-4-28地球岬探鳥会・コジマエンレイソウ (2)

コジマエンレイソウ地球岬4.28xcv2019-4-14善光寺・シータテハ

シータテハ善光寺4.14

2019-4-14善光寺・ヒヨドリ

ヒヨドリ 善光寺4.14

posted by 管理人 at 22:50| 日記

2019年03月30日

春が来た!

3月20日には10度程まで最高気温が上がり、そのまま暖かくなるかと思いきや、それ以降雪が降ったり風が強かったり不順な天候が続きました。3月30日朝7時半ころ長流川へ行ってみると−3度、新橋から下を見ると川の水際に薄く氷が張っていました。

2019-3-14長流川夜明け前 (1)

3/14長流川夜明け前

2019-3-26長流川河口東側・キタキツネ (4) - コピー

同川河口東側キタキツネ

3月22日にはヒバリがやってきていましたが、この寒さで陽が上がっても空に舞い上がってきませんでした。今年は3月上旬で雪がすっかり融け、オオハクチョウは3月10日にはすべて北上していきました。有珠善光寺では3月29日にはアズマイチゲ、キバナノアマナ、フクジュソウがかなり咲いていて、カタクリも3月中に開花しそうなつぼみになっていました。

2019-3-28善光寺・アズマイチゲ (2)

アズマイチゲ善光寺3/28

a2019-3-28善光寺・カタクリ

善光寺カタクリ3/28

2019-3-28善光寺・キバナノアマナ

キバナノアマナ善行寺3/282019-3-28善光寺・フクジュソウ (3)

フクジュソウ善行寺3/28

長流川では例年3月中旬には本州から北上してくるさまざまなカモ類でにぎわいのですが、今年は閑散としていました。気候変動が鳥たちの渡りにも影響を与えているようです。

2019-3-27気門別川河口アメリカヒドリ (2)

アメリカヒドリ気門別河口3/27

鳥の観察には寂しい年となっていますが、

唯一コクガン(天然記念物)が最近、気門別川河口付近に集まり、テトラポットの海藻をついばんでいます。人をあまり恐れない鳥なので、堤防の上から間近に観察することができます。

2019-3-30伊達東浜コクガン (8)

コクガン伊達東浜3/30

2019-3-30伊達東浜コクガン (2)2019-3-28東浜コクガン (14)

コクガンの歯 3/28

一見おとなしそうに見えますが、エサを採るとき口を大きく開け赤い舌を出して威嚇して、エサの場所取りをしています。なかなか気が強い鳥です。コクガンは八重桜の散る5月下旬まで伊達の海岸で観察することができます。開けた口の中を拡大してみるとざらざらの舌と、海藻をとりやすいようにギザギザがくちばしの内側にもついていました。暖かくなると心もうきうきしてきます。自然の生き物たちの動きも活発になってきます。観察に出かけると毎回違った出会いがあります。

自然の中に出かけてみませんか?

posted by 管理人 at 21:48| 日記

2019年03月01日

小鳥が少ない今シーズンの冬

環境省が野鳥調査のため全国で1000のサイトを設定し、5年ごとに繁殖調査、越冬調査を実施しています。2018年度調査依頼が来て、6月の繁殖期と越冬期の野鳥調査をしました。

2019-2-3虻田板谷川・オオバン (3) - コピー

2019.2.3オオバン 虻田板谷川

z1 2019-2-3虻田板谷川・オナガガモ・ヨシガモ - コピー

2019.2.3オナガガモ 虻田板谷川z2 2019-2-3虻田板谷川・ホシハジロ (2) - コピー

2019.2.3ホシハジロ 虻田板谷川

越冬期調査は12月中旬から2月中旬までに調査コースを往復2回実施しなければなりません。今年度は1月10日と2月12日に実施しました。2月上旬は記録的な寒気で、なかなか2回目の調査ができないでいましたが、寒気が去った後やっと調査ができました。

2019-2-3貫気別川・オオワシ - コピー

2019.2.3オオワシ 豊浦貫気別川

2019-2-3貫気別川・オオワシ・オジロワシ (2) - コピー

2枚 2019.2.3オジロワシ 貫気別川

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有珠善光寺からあぷた道の駅までのコースですが2回とも小鳥は20羽に満たない数でした。2019-2-16記念館・エゾリス (3)

2019.2.16エゾリス 開拓記念館

レンジャク、マヒワなど全く確認できませんでした。エサとなるナナカマドの実もほとんど木に残っておらず、小鳥たちにとっても厳しい状況となった今シーズンでした。小鳥だけでなく観察できるカモ類も全体に半減しているような感じです。地球全体の環境変化が生物に影響を与えているのではないかと危惧されます。長流川ではサケの遡上が激減し、まだサケの遡上が多かった貫気別川にオオワシ、オジロワシの一部が移動し20羽ほどが何とか冬を乗り切ろうとしていました。それでも2月23日には5羽のオジロワシが残るだけでした。冬の間、長流川の河口の木が120mほど皆伐され、気門別川河口では堆積した砂の除去作業か行われ、カモたちの越冬環境が大きく変わってしまいました。

2019-2-24幌別川探鳥会ミコアイサ (2) - コピーb

2019.2.24ミコアイサ 胆振幌別川

それぞれの河口の自然環境をどう保全していくかその基本的施策が欠如しているため、生物の多様性を保全することが不可能になっています。何のために野鳥調査をしているのかその目的を環境省は忘れているのではないかと思います。

posted by 管理人 at 11:27| 日記

2019年01月31日

鳥たちにとって厳しい越冬    篠原盛雄

2019-1-5長流川・オジロワシ - コピー

オジロワシ2019.1.5長流川

1月上旬には長流川のサケの死骸が全くなくなり、オジロワシの数は激減しました。1月下旬にはまだ少しエサのある貫気別川へ移動したようです。1月26日貫気別川にはオオワシ5羽、オジロワシ2羽以上河口付近の木にとまっていました。

2019-1-26貫気別川・オオワシ - コピー

オジロワシ2019.1.26貫気別川

2019-1-26貫気別川・キタキツネ

キタキツネ2019.1.26貫気別川

線路下にはキタキツネの死骸があり、たくさんのカラスが騒いでいました。事故死なのか猛禽類に襲われたのかは確認できませんでしたが、厳しい生き物たちの状況が見て取れました。

長流川でも1月5日長流川新橋の上から50m下流の中州で2羽のオジロワシが何かを食べていました。逆光で何かよくわかりませんでした。

2019-1-5長流川・ハヤブサ (3) - コピー

ふと見ると橋の近くの枯れ枝にハヤブサがじっとそちらのほうを見ていました。近づいて橋の上からハヤブサを撮っているとしばらくして飛んでいきました。オジロワシも食べているエサをもって飛び立ちました。とっさに写真を撮って拡大するとカルガモのようでした。自宅に帰ってPCで拡大してみると間違いなくカルガモでした。オジロワシがカルガモを捕えることは難しいので、おそらく近くでじっと見ていたハヤブサがとらえたカルガモを横取りしたものと思われます。

その時点でオジロワシが餌とするサケの死骸はありませんでした。かなり飢えた状態で越冬しているものと思われます。その様子を目の当たりに見たのか普段いるカモたちは北糖の池のほうへ避難していました。

1月26日、貫気別川のサケの死骸はほとんどなくなっていました。ワシたちは飢えに耐えながらじっと春の到来を待っているようでした。

2019-1-27室蘭港探鳥会コクガン - コピー

コクガン2019.1.27室蘭道の駅PG芝生

1月27日に室蘭港の探鳥会を実施しました。いつもであれば道の駅見たらの付近にコクガンがのりを食べているのですが、今年は全く姿が見えませんでした。ところが道の駅のパークゴルフ場の芝の上に数羽のコクガンがいて、一心不乱に芝を食べていました。今年はまだ海水温が高いせいか海藻の付きが悪く、越冬のコクガンも食料に窮しているようです。人の世界も様々な困難を抱えていますが、地球環境の微妙な変化で生き物たちの厳しい状況が続いています。地球温暖化が原因であるとすれば責任は重大です。

2019-1-26貫気別川・オオワシ - コピー2019-1-26貫気別川・オオワシ (11) - コピー

2枚オオワシ2019.1.26貫気別川

posted by 管理人 at 10:45| 日記

2018年12月31日

伝え残して残しておくもの         篠原 盛雄

8年前奈良の興福寺で阿修羅像に出会って、私の中で日本の仏像をもう一度見直すことが始まりました。小さい頃より美術に関心があり、中学より美術部に入り高校、大学でも油絵を描いてきました。機会あるごとに様々な美術展、美術館を巡ってきました。作者の表現する精神性に心打たれる経験が多々ありました。仏像は高校の修学旅行で奈良京都で訳も分からず見ただけでしたが、自分が生徒を引率して何度か奈良京都で仏像に出会う中で、仏像の持つ精神性に心打たれることがありました。写真では知っていた興福寺の阿修羅像の実物を国宝館で見たとき、その精神性に打たれしばらく動くことができませんでした。

墨で描いた目ははるかかなたを見通す目でした。生き方を苦しく、厳しく追及する真摯な姿は私自身の生き方を指し示しているようでした。そんな体験からその後機会があるたびに国宝とよばれる仏像を鑑賞しに出かけてきました。

2018-10-21東博

東博 2018.10.21

昨年東京上野国立博物館で運慶展が開かれました。これも写真では知っていた無著・世親像に初めて出会って、その迫力に圧倒されました。西洋美術の様々なものを見てきましたが、これを超えるようなものはありませんでした。何度も火災にあった興福寺でなぜ仏像たちが残されているのか、これまでの人々の願いと労苦が心を駆け巡ります。これまでの人々の願いが託された仏像は何百年も守り続けられてきました。大切に思う人々のリレーによってさらに未来に引き渡されていきます。

2018-10-23東博 (6)

東博 2018.10.23

森ネットで未来へ残していく地域自然も仏像と同じ価値をもつものです。

何が大切なものであるのか、何を伝え残していくのか多くの人に伝えていくことが私たちの役割と思います。

12月29日連日の寒波で気温は−4度、北西の風10m。長流川は厳しい寒さにさらされていました。少しの晴れ間をねらってオジロワシの写真を撮るため、館山の火山灰の崖の下で現れるのをじっと待っていました。風に乗って頭上30mを通過していきます。

2018-12-29伊達温泉裏崖・オジロワシ (4) - コピー

オジロワシ伊達温泉裏崖2018.12.29

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同上写真 オジロワシ

今年はオジロワシ40羽以上、オオワシ20羽以上が来ていました。

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同上写真 オジロワシ

オオハクチョウが350羽も自然越冬し、さまざまなガンカモの多数越冬するところは特別なところです。その越冬を支える伊達の自然こそ伝え残しておくものです。

伊達でのこれまでの野鳥の観察記録種数は275種となりました。

鳥の飛ぶ当たり前の風景は実は特別な風景だったのです。

知を力に・・・多くの人に知ってもらう森ネットの事業を今年も頑張っていこうと思います。

posted by 管理人 at 12:56| 日記
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